介護老人保健施設で入所者を殺害 元施設職員逮捕(茨城)
犯行2ヶ月後に婚約…“黒い介護士”35歳、76歳男性を殺害した手口
2021年12月24日
文春オンライン 引用
“黒い看護師”に続き、今度は“黒い介護士”――。
茨城県警は12月8日、介護老人保健施設「けやきの舎(いえ)」で入所者の吉田節次さん(当時76)を殺害したとして、元施設職員・赤間容疑者(35)を逮捕した。
「赤間は昨年7月、吉田さんの点滴に注射器のシリンジ部分を使って多量の空気を注入し殺害したとされています。事件当日、注射器を触るなど不審な動きをしていた姿が目撃されており、その日のうちに自主退職していた。県警は慎重に捜査を進め、今回の逮捕劇となりました」(社会部記者)
茨城県古河市の農家に生まれた赤間。中学校を卒業後、自宅から車で1時間ほどの県立高校に進学した。
「県内では唯一、5年課程で正看護師資格の取れる学校です。学費も安価で各地から看護師志望の子が集まっていた」(同級生の親)
3年間同じクラスだった友人が証言する。
「ハキハキと自分の意見をストレートに伝える性格で、クラスの人気者だった。成績も優秀なほうでした」
看護師資格を得て高校を卒業した赤間は、埼玉県内の病院に就職した。20代中頃には、SNSにプライベートの様子を盛んに投稿。特に嵐が大好きだったようで、彼らのライブやパーソナリティを務めていた24時間テレビの募金に出かけたことを報告していた。
〈24時間テレビなう!! 募金~嵐(o^∀^o)〉〈国立競技場♪♪ウハウハです〉
SNSにはアイドルだけでなく、ガンダムカフェを訪れた様子なども興奮した様子で投稿。ガンダム好きが高じたのか、〈女子向けの軍人カフェとか、無いのかな?〉とミリタリー分野にハマった様子も窺える。
「その後も関東近郊の病院などで働き、昨年4月からけやきの舎で介護士として勤務を始めたのです」(前出・社会部記者)
犯行の僅か2カ月後に婚約。義父は「今は頭が真っ白」
昨年7月に吉田さんの殺害に及んだ赤間。だが、その僅か2カ月後の9月、県内在住の会社員男性と婚約を決めた。FNNの取材に義父がこう答えている。
「(昨年)8月に息子が交際相手として連れてきて同居し、いい夫婦(11月22日)の日に結婚しました。今は頭が真っ白です」
結婚当初は義父母と同居していたものの、次第に関係が悪化。今年7月、夫とともに古河市内の2階建ての借家に引っ越した。
「引っ越して10日くらい挨拶にも来なかったから、地域の区長と一緒に赤間さんを訪ねたんです。その時は普通に対応してくれたのですが……」(近隣住民)
その約半年後、事件は明るみに出たのだった。赤間の実父に声をかけたが、
「警察の指示に従っているので、話すことはありません」
赤間は容疑を否認しているが、“黒い介護士”の周囲でも複数の不審死が確認されているという。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2021年12月23日号